障害からすばやく復旧するには、その原因となっているホストを特定する必要がある。JP1/IM-ViewですべてのJP1イベントをシームレスにフィルタリングし、効率的な運用を図るにはどうすればよいだろうか。
JP1/AJS2で実行する業務の状況や、JP1/Cm2/NNMが管理しているネットワーク機器などをJP1/IM-Managerで一元管理している場合に、JP1/Cm2/NNMが管理しているSNMPトラップをJP1イベントに変換すると、JP1/IM-View上の[登録ホスト名]にはJP1/Cm2/NNMが稼働しているホスト名が表示される。そのため、管理者は監視中にJP1イベントの種類を意識しなければならない。
SNMPトラップを変換したJP1イベントも含め、すべてのJP1イベントを発生ホストごとにシームレスにフィルタリングし運用するにはイベント情報のマッピング定義機能を使用するとよい。
対象製品:JP1/Base【JP1/Base】、JP1/Integrated Management-Manager【JP1/IM-Manager】、JP1/Integrated Management-View【JP1/IM-View】、JP1/Cm2/Network Node Manager【JP1/Cm2/NNM】
JP1/Cm2/NNMが管理するSNMPトラップをJP1/IMで監視する場合はネットワーク管理サーバのJP1/Cm2/NNM上のJP1/BaseがJP1イベントに変換する。このとき、変換されたJP1イベントの[登録ホスト名]には変換を行っているホスト名が表示され、SNMPトラップの発生元は表示されない。このため、障害発生源の特定が難しくなってしまう。
このような場合、JP1/IM-Managerの[イベント情報マッピング定義]機能を使用すると、[登録ホスト名]にSNMPトラップの発生元を表示できるようになり、簡単にフィルタリングできるようになる。
1.JP1/IM-Viewの[オプション]-[イベント情報マッピング定義…]メニューを選択。表示された[イベント情報マッピング定義]画面で[マッピング]を[する]に設定する。
2.さらに[追加]ボタンを押し、[イベント情報マッピング詳細定義]画面を表示する。「イベント情報マッピング詳細定義」画面では表示項目と固有の拡張属性とのマッピングを設定する。
SNMPトラップをJP1イベントに変換した場合、SNMPトラップの発生元は固有の拡張属性[SNMPトラップ発生ソース(E.SNMP_SOURCE)]に設定される。JP1イベントの[登録ホスト名]にSNMPトラップの発行元ソースを表示する場合、[イベント情報マッピング詳細定義]画面の[表示項目]、[固有の拡張属性名]、[イベントID]にそれぞれ[登録ホスト名]、[SNMP_SOURCE]、[00003A80]を指定する。
以上のように設定すると、SNMPトラップから変換したJP1イベント(イベントID:00003A80)が発生した場合、[登録ホスト名]の代わりにSNMPトラップ発生ソース(E.SNMP_SOURCE)の値が表示される。先頭の#は[イベント情報マッピング定義]機能でマッピングした値であることを示す。
なお、本設定前に表示されたJP1イベントに対しても設定内容を反映したい場合は、JP1/IM-Managerを再起動する必要がある。
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