Windows 7導入でセキュリティコストが65%削減――ITRが試算

ユーザー数1500人規模の環境でWindows 7を導入すると、3年間でセキュリティコストを65%削減できるとITRが試算している。

» 2009年07月23日 12時00分 公開
[ITmedia]

 調査会社のアイ・ティ・アール(ITR)は7月23日、企業のクライアントPCにWindows 7を導入した場合のコストの試算結果について発表した。Windows XPを継続利用する場合に比べて、コスト削減効果を得られるという。

 試算では、Windows 7が搭載するセキュリティ機能に注目し、ユーザー数1500人規模の企業においてWindows 7を導入した場合と、Windows XPを継続利用した場合の2つのシナリオで比較している。

 その結果、Windows 7を導入するとWindows XPを継続利用するよりも3年間で65%のコスト削減効果を得られることが分かった。金額にすると約2300万円になる。これは、DirectAccess、UAC、BitLocker To Go、AppLocker、Microsoft Enterprise Desktop Virtualization(MED-V)、OS自体のセキュリティ性能といったWindows 7が標準で搭載する各種機能が、Windows XPでは追加で用意しなければならないことによるという。

 また、Windows 7へOSを更新する際の手間やコストを含めた場合でも7%のコスト削減効果が得られることが分かった。

 Windows 7導入に伴うアプリケーションの互換性対応では、Windows 7のデスクトップ仮想化機能を使用することで、XP用アプリケーションの改修を外部に委託するよりも安価になるという。PC100台の環境では、仮想化機能を利用した場合に約330万円のコストが削減できる。これには仮想化機能を利用するためのSAライセンスの購入コストも考慮した結果だという。

 ITRは、Windows 7の後継OSが2012年に登場すると予測し、Windows XPの延長サポートが終了する2014年以降に更新する場合は、互換性維持のコストが上昇すると指摘。Windows 7を採用した場合のメリットとデメリットについて、コスト面や機能・性能面を明らかにしておくべきとアドバイスしている。

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