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» 2009年08月25日 19時06分 公開

伴大作の木漏れ日:Xeon 5500搭載サーバという海の泳ぎ方 (2/3)

[伴大作,ITmedia]

HPが有利な理由

 このように、ユーザーの選択肢を最初から奪ってしまうブレードサーバに僕が批判的なのには理由がある。僕は長らくブレードサーバの市場性を見続けてきたが、IBM、HPがブレードを発表した初期の段階から若干ブレードタイプの製品の市場性には疑問を持った。なぜそのよう疑問を呈するようになったかについて、若干触れておこう。

 まず、システムの開発段階でブレード・サーバを導入する場合の初期コストに問題があるからだ。

 ラックマウント型サーバ、あるいはタワー型の場合、電源部が内蔵されているのが通常なので、それさえ手に入れれば、ネットワークなどは既存のもので間に合わせることができる。

 しかし、ブレードの場合、ブレードだけではもちろん駄目で、エンクロージャも買わないとどうにもならない。当然、ブレード導入を決定した段階でベンダーを決定することになる。つまり、この時点でシステムの自由度は大幅に狭められる。ネットワークがエンクロージャに内蔵されているため、ネットワークトポロジーの自由度も狭められてしまう。外付けのネットワーク機器やストレージも相性があり、特定のベンダーを選ばざるを得なくなる。

 その辺の本音をユーザー企業やシステムインテグレーターの知り合いに聞いてみたが、やはり開発の自由度が奪われるのを嫌っている人は少なくないようだ。しかも、開発する人たちは開発段階では必ずしも十分な機材を整えてくれるわけではなく、結構既存の機材で何とかしないといけないケースが多く、その場合、下手をするとリスク覚悟で自ら購入に踏み切る場合もあるそうだ。

 HPが賢明なのはXeon5500でも、すべてのサーバタイプを取りそろえていることである。開発初期の段階では、開発終了後、ほかにも容易に転用できるシステムが喜ばれる。それがタワータイプであれラックマウントタイプであれ、少なくともブレードよりは開発者にとって使いやすい。HPは開発する人たちの心情を分かっている。

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