相次ぐハード問題、Appleはどうしてしまったのか(1/2 ページ)

最近、iPhoneの爆発や過熱などの問題が報告されている。熱いファンに支えられているAppleだが、問題がもっと広がったら、その評判に傷が付くのは避けられないかもしれない。

» 2009年08月27日 07時30分 公開
[Don Reisinger,eWEEK]
eWEEK

 iPhoneの爆発、過熱、Bluetoothの問題、HDDの騒音。Appleで一体何が起きているのだろうか? 高級価格で高級製品を提供している企業で、現実の懸念になりつつあるハードの問題が、過去2〜3週間の間にこんなにもたくさん起きている。

 iPhone 3GSはAppleの問題児になりつつある。欧州ではiPhoneの爆発事件が複数報じられているが、Appleはこれらの事件は特殊なケースだと主張している。同製品については、過熱で変色する問題も報告されている。さらにひどいのは、バッテリー駆動時間がAppleが言っている通りではないということだ。

 Appleのトラブルはそれで終わりではない。同社は8月19日にMacBook Proの幾つかのフィックスを発表した。Bluetooth Firmware Update 2.0.1は、周辺機器とMacのBluetooth接続の問題を修正するもので、HDD Firmware Update 2.0はHDDから聞こえる騒音を減らすためのものだ。Appleは、騒音は「まれなこと」であり、害はないとしている。しかし、この騒音がいら立たしいものであり、対処が必要であることは認めた。

 Appleがこうした問題に対処してくれるのはいいことだが、そもそもどうしてユーザーがこのような問題を経験しなければならなかったのか理解に苦しむ。Appleは高級な製品を提供している。高級な製品を高級価格で売っている。店に行ってMacBook ProやiPhoneを買う人は、払った金額に見合うとびきりの製品を手に入れられるものと思っている。この数週間に起こったようなハードの問題なんて予想していないはずだ。

 このような問題を経験しているのがAppleだけでないことは認める。アーリーアダプターは、新しいハードにつきもののリスクをよく知っている。IT企業が製品を自由市場に投入するとき、中にはテスト済みでない製品も、テストできたはずの製品もある。企業が見落とした問題が最終的な製品に残ることもある。それが出てくるのは、ユーザーが製品を手にしたときだ。これはIT業界ではよくある問題だ。Appleだけの話ではない。

 しかし、iPhoneの爆発と過熱は深刻な問題だ。単純な設計の問題ではない。簡単に修正できるバッテリーの問題ではない。うるさいHDDでもない。爆発は1度だって起きてはいけない。何度も起きるなどもってのほかだ。それに過熱はiPhoneを持っている人に非常に危険な結果をもたらすことがある。

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