日本オラクルが企業ポータルを発表、マッシュアップによるアプリ統合を可能に

日本オラクルは、Oracle Fusion Middlewareの1つとして、企業ポータルソフトウェアの最新版の提供を開始する。

» 2009年09月07日 16時56分 公開
[ITmedia]

 日本オラクルは9月7日、Oracle Fusion Middlewareの1つとして、企業ポータルソフトウェアの最新版の提供を9月8日から開始すると発表した。異なるパッケージソフトをマッシュアップして1つのポータル画面に統合する機能や、Wiki、ブログ、SNS、Twitterといったソーシャルメディアを取り込む機能を盛り込み、企業ポータルの新たな利用方法をアピールしている。

日本オラクルのFusion Middlewareビジネス本部の安藤秀樹本部長は「数年前の企業ポータルブームでは、ポータルが単なるファイル置き場になっていた」と振り返る

 製品名は「Oracle WebCenter 11g」。Fusion Middlewareのユーザーインタフェースに関する製品群の1つとして位置づける。特徴の1つは、複数のアプリケーションの画面を1つに統合し、新たに「コンポジットアプリケーション」を構築できる機能だ。これは、新機能「Oracle Composer」や、アプリケーション開発の効率を高める「WebCenter Framework」の強化によって実現している。

 この日、日本オラクルはコンポジットアプリケーションを作成するデモを実施した。東洋ビジネスエンジニアリングの業務アプリケーション「MCFrame」から受注登録機能、InfoFarmの「戦略箱」から見積もり/与信情報、ウイングアーク テクノロジーズの「SVF」から帳票機能を持ち寄り、マッシュアップして1つの画面に統合した。

 デモの中で、MCFrame上の項目に、戦略箱にしか含まれていない「見積もり番号」というデータが表示されていた。コンポジットアプリケーションの裏側に、Oracle側が「戦略箱の“見積もり番号”を取得する」サービスを生成しておくことで、MCFrameと戦略箱のデータを連携できるという。

コンポジットアプリケーションのデモ

 また、新製品は、タギング、リンキング、アクティビティ履歴、RSSなどのソーシャルアプリケーションを追加設定することなく、ポータル上に取り込めるようにした。例えば、ある顧客に営業提案する場合に、あらかじめポータル上のコンテンツにタグを付けておくことで、その顧客の過去の営業担当者など提案の打ち合わせの席に呼ぶべきメンバーを検索してすぐに見つけ出し、会議を設定できる。ソーシャルメディアの特徴を企業アプリケーションに取り込むことで、これまでよりも基本的な業務の生産性を向上できるとしている。

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