New York Timesサイトに悪質広告、偽ウイルス対策ソフトへ誘導

New York Timesのサイトを閲覧すると、ウイルスに感染したと脅すポップアップが表示される状態になっていた。

» 2009年09月15日 09時19分 公開
[ITmedia]

 米有力紙New York Times(NYT)のWebサイトに、偽ウイルス対策ソフトの導入を仕向ける悪質広告が掲載されていたことが分かり、同紙が読者に注意を呼び掛けた。セキュリティ企業の英Sophosなどが9月14日のブログで伝えている。

 同紙の13日付の告知によれば、「NYTimes.com」のサイトを閲覧すると「ウイルスが検出されました」などとする警告メッセージがポップアップ表示され、偽ウイルス対策ソフトの販売サイトへ誘導される仕掛けになっていた。このようなポップアップが表示された場合、クリックせずに終了してブラウザを再起動してほしいとNYTは忠告。原因は無許可の広告にあるとみて、問題の再発防止に努めているという。

注意喚起するNew York Timesの記事(Sophosより)

 Sophosは問題の広告のスクリプトを調べたところ、14日朝の時点でまだ悪質コンテンツが残っていたことが分かったと報告。その後、同日午後までには不正スクリプトはなくなったとしている。

 NYTなどのサイトに掲載される広告はサードパーティーの広告ネットワークを通じて作成・配信されており、同じような問題は過去にも別のニュースや新聞などのサイトで発生している。

 Sophosの研究者グラハム・クルーリー氏はブログの中で、広告配信ネットワークには広告をチェックして悪質コンテンツを見つけ出す責任があり、広告配信を受けるメディア側には、こうした問題に適切に対処できない広告ネットワークとは取引しない責任があると指摘している。

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