Microsoft、「.NET Micro Framework」をオープンソースに

Microsoftは、小型端末向けの開発・実行環境の最新版「.NET Micro Framework 4.0」をオープンソースの下で公開した。公開コードにはTCP/IPスタックと暗号化ライブラリは含まれていない。

» 2009年11月17日 13時12分 公開
[末岡洋子,SourceForge.JP Magazine]
SourceForge.JP Magazine

 米Microsoftは米国時間の11月16日、小型端末向けの開発・実行環境の最新版「.NET Micro Framework 4.0」を発表するとともに、同プラットフォームをオープンソースとして公開すると発表した。ライセンスはApache License 2.0を採用する。

 .NET Micro Frameworkは家電、カーナビ、PC周辺機器、家庭用医療機器など小型端末向けのプラットフォーム。当初、Microsoft内の新規事業として立ち上がったが、プロジェクトはその後開発事業部に移行、同社の開発取り組み連携しており、小型端末からサーバまでシームレスな開発環境を提供するという。

 オープンソースとして公開するのは、CLR(Common Language Runtime)コードとBASE Classライブラリで、アプリケーションコール管理など主要な機能が実装されているという。しかし、公開コードにはTCP/IPスタックと暗号化ライブラリは含まれていない。この理由についてMicrosoftは、TCP/IPスタックはサードーパーティーのソフトウェアを利用しており、暗号化ライブラリは.NET Micro Framework以外のスコープで使用しているため、と説明している。TCP/IPスタックが必要な場合、開発元のEBSNetに直接コンタクトを取る必要がある。

 Microsoftはソースコードの公開とともに、.NET Micro Framework周辺のコミュニティー活動を開始して開発の方向性などをともに決定していく計画だ。

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