「Ikee」ワームはiPhoneの壁紙を書き換えるだけだったが、今回のワームはそれよりもはるかに危険だという。
AppleのiPhoneを狙った新手のワームが出現した模様だ。英Sophosなどのセキュリティ企業各社が11月22日から23日にかけて一斉に伝えた。iPhoneワームは11月初旬に、壁紙を書き換えてしまう「Ikee」が見つかって騒ぎになったが、今回のワームはそれよりもはるかに危険だと各社は指摘している。
Sophosなどによると、今回のワームもIkeeと同様、ロックを解除して非公認ソフトを実行できるようにした「脱獄」(Jailbreak)版のiPhoneで、ユーザーがデフォルトのパスワードを変更していない場合にのみ感染する。
感染するとオンラインバンキングの情報を盗み出してリトアニアのサーバに送信してしまうほか、リモートからの命令で攻撃者がiPhoneを操れる状態になり、ボットネットに加担させられる恐れがあるなど、Ikeeとは異なり実害を伴うという。
当初はオランダで出回り、その後ポルトガルやオーストラリアなど他国にも感染が広がっているとみられる。Sophos、Symantecなどのセキュリティ各社はこのワームに「Duh」「Ikee.B」などの名称を付け、ウイルス対策ソフトで検出できるようにしている。
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