架空ユーザーからの友達リクエストに多数反応、Sophosが実験

SNSで架空の友達リクエストを送る実験を行ったところ、たちまち大勢の友達ができてしまったという。

» 2009年12月08日 08時53分 公開
[ITmedia]

 ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)で知らない相手から届いた友達リクエストに応えてしまうユーザーがあまりに多いと、セキュリティ企業の英Sophosが警鐘を鳴らしている。

 Sophosではユーザーの反応を調べる目的で、米大手SNSFacebookに架空のユーザーアカウントを作成。「デイジー・フェレティン・21歳」にはアヒルの玩具の写真を、「ディネッティ・ストーニリー・56歳」には2匹の猫の写真を添えて登録し、Facebookユーザーの中からそれぞれ同じ年齢層の100人ずつを無作為に選んで友達になりたいとリクエストを送った。

 その結果、2週間で合計95人の友達ができてしまい、頼んでもいないのに友達になった相手も8人いたという。Sophosでは2年前にも同様の実験を行ったが、今回の方が成功率は高かったとしている。

 友達になったユーザーのうち、20代の89%、50代の57%が生年月日を公開していたほか、友人や家族の個人情報を公開していたユーザーも20代の約半数、50代の約3分の1に上ったという。

 こうした手口を使えばSNSのユーザーをだまして簡単に個人情報を収集し、犯罪目的で利用できてしまうとSophosは警告。成りすましの被害に遭わないためにも、(1)無分別に友達を受け入れない、(2)SNSのプライバシーシステムを熟知し、最初は制限付きの設定を選ぶ、(3)SNSでいったん公開してしまった情報は、検索対象となってネットに広まり削除できなくなることもあると認識しておく――といった注意が必要だと呼び掛けている。

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