「自動的にアップデートをインストールする」のオプションを選ぶと、ユーザーが何も操作しなくても更新が適用されるようになる。
米Adobe Systemsは4月8日、ReaderとAcrobatのアップデート版を13日(日本時間の14日)リリースする。深刻なセキュリティ問題を解決するとブログで明らかにした。新しい更新の仕組みを導入することで、自動的にアップデートできる機能をオプション提供する。
アップデート版はReader/Acrobat 9.3.2と8.2.2。Adobe Reader 9.3.1(Windows、Mac、UNIX)、Adobe Acrobat 9.3.1(Windows、Mac)、Reader/Acrobat 8.2.1(Windows、Mac)を対象としており、これらのバージョンにはセキュリティ問題が存在する。
新しい更新の仕組みは、2009年10月から実験を行っている。今年1月12日の定例アップデートと2月16日の臨時アップデートは、実際にこの仕組みでテスト参加者にアップデートを配信したという。アップデートの自動配信を普及させるのが狙い。
4月13日のアップデートからは、この仕組みをReaderとAcrobatの全ユーザーに提供する。WindowsとMacが対象で、Windowsでは「自動的にアップデートをインストールする」のオプションを選ぶと、ユーザーが何も操作しなくても更新が適用されるようになる。ただし、ユーザーの同意を得ずに自動更新をデフォルトにする方針はないという。オプションを選択するかどうかの画面をユーザーに提示する方法などを検討中だ。
ReaderとAcrobatの脆弱性を突いて不正なPDFを利用した攻撃は、昨年から今年にかけて増加傾向にあり、その多くが最新のアップデートを導入していないシステムを狙っているという。
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