「訴えられたくなければ金を払え」 ユーザーを脅す新手のマルウェア出現

「著作権侵害の和解金だ」と称して金銭を脅し取ろうとする新手のマルウェアが見つかった。

» 2010年04月13日 08時35分 公開
[ITmedia]

 セキュリティ企業のF-Secureは4月12日、「あなたは著作権を侵害しています」と脅して金銭をゆすり取ろうとする新手のマルウェアが見つかったとブログで伝えた。

 このマルウェアに感染すると、「ICPP Copyright Foundation」と称する団体の「著作権侵害アラート」が表示される。画面は英語で「著作権を侵害してダウンロードしたコンテンツの使用を検出しました」と書かれ、訴追される前にクレジットカードで400ドルを払って和解するよう迫る。和解に応じない場合、禁固刑や25万ドルの罰金を命じられることになると脅す。

ICPPを名乗るマルウェアが表示する警告画面(F-Secureより)

 警告メッセージはシステムを再起動するたびに繰り返し表示されるといい、無視しようとすると「その行為は著作権者に協力するのを拒み、和解する意思がないものとみなされます。そのまま続けると、すべてのデータが著作権保護団体と裁判所へ送られます」とさらに重ねて脅迫する。

 F-Secureは、「こうした内容はすべて虚偽であり、金銭を払ってはいけない」と強調する。「ICPP Foundation」という組織は実在せず、著作権違反のコンテンツがない場合でも警告メッセージは表示されるといい、だまされて金を払っても問題は悪化するだけだとしている。もし感染した場合はウイルス対策ソフトを使ってこのトロイの木馬を発見・駆除するよう勧めている。

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