安易にフォロー返しをしないで――IPAがTwitterの脅威を解説

IPAは、Twitterを例に近年流行するソーシャルサービスのセキュリティ脅威を解説している。

» 2010年05月07日 12時56分 公開
[ITmedia]

 情報処理推進機構(IPA)は5月7日、4月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。Twitterを例にセキュリティ脅威を解説し、人気ソーシャルサービスを利用する上での注意点を紹介している。

 IPAによると、近年はTwitterやFacebook、mixi、アメーバなうといったソーシャルサービスの流行を受けて、マルウェア感染を狙う脅威が拡大しているという。ソーシャルサービスが関係したマルウェア感染の相談も寄せられるようになった。

 Twitterで目立つ脅威の1つに、「フォロー返し」を悪用する攻撃がある。まず攻撃者は正規ユーザーをフォローする。フォローされた正規ユーザーは、フォローした攻撃者の身元を十分に確認することなく、フォロー返しをしてしまうという。これにより、正規ユーザーのツイートのタイムラインに、攻撃者のツイートが表示されるようになる。

 攻撃者のツイートには、閲覧者の関心を引く話題やメッセージのほか、悪質サイトへ誘導するための短縮URLが表示されている。多くの場合、攻撃者のメッセージに関心を持ったユーザーが安易にクリックすると悪質サイトに誘導され、マルウェア感染やフィッシング詐欺に遭う恐れがある。

Twitterを悪用した攻撃手口のイメージ(出典:IPA)

 IPAは、「Twitterではフォローしたり、されたりしないとサービスを使う魅力が減ってしまうが、相手を確認せずにフォローすることで、簡単にトラブルに巻き込まれてしまう可能性がある」と解説する。攻撃者が著名人や第三者になりすましている場合、確認するのは難しい。

 ソーシャルサービスでは、安易にフォローせず、相手を十分に確認することが重要となる。短縮URLをクリックする前に、ツールを使って本来のURLを確認することも大切だ。また、コンピュータやウイルス対策ソフトを普段から最新の状態にして、マルウェアの脅威を低減させることも欠かせない。

 こうした攻撃はブログや掲示板、メールでも発生している。IPAは、「新しいサービスだから安全ということはなく、人気のサービスは攻撃者も悪用することを理解した上で利用してほしい」と呼び掛けている。

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