大幅値引きを求めて集まる顧客は、通常価格では購入しない顧客である可能性が極めて高いように思います。
前回本稿で取り上げたおせち騒動から派生して、グルーポンなどの“共同購入型クーポン”について考察するエントリーが続いている。
永井孝尚氏「永井孝尚のMM21」のグルーポンなどの共同購入型クーポンで、どのような顧客が集まるのか?は、値引きを頻繁にする店には、値引き時はたくさん顧客が集まって売り上げが伸びるが、それは一時的な現象であり、「通常価格では客が来なくなります」と指摘。
また、岩永慎一氏「THE SHOW MUST GO ON」の自分の行動原理に照らし合わせてみたときに、多分グルーポンに惹かれて新しい店に行く事ってなさそうな予感では、クーポンサイトの“値引き”に惹かれて新しい店に行くことはないだろうと言う。結局、ほかのオルタナブロガー同様に、「一度そういう部分を見せてしまうと、それ以上の条件提示はしづらくなるし、ある部分そういう目で見られてしまう」と考察し、「自分のなじみの店がそういうクーポンを出だしてしまうと、多分残念な気持ちになるだろう」というのだ。
この話題については、加藤和幸氏「てくてくテクネコ」のグルーポンは本当に「お得」なのか?や、高木芳紀氏「普通のおじさんとソーシャルメディア。」のグルーポンとソーシャルスキル。も読んでほしい。
確かに、「知ってもらう」ために値引きなどのキャンペーンを行うのは1つの手段だと思うが、キャンペーンで来店した顧客がその後もリピートしてくれるとは限らない。メリットとデメリットをよく理解した上で、手段を選択すべきだろう。これは、利用者であるわれわれも同じことだ。
ここで少し目先を変えたエントリーも紹介。山口陽平氏「一般システムエンジニアの刻苦勉励」の2011年の自作おせち料理の材料費を振り返り、完成品を共同購入するよりも材料を共同購入して持ち寄るほうが良さそうに思ったでは、自分でおせち料理を作り、その材料費を振り返りながら、共同購入と比較検証している。
インターネットの本質は情報を公開して共有する場であるということです。だからこそ、使う側のわれわれにマナーとエチケットが必要になります。
Googleはデータを共有する。Twitterは事件を共有する。Facebookは人間関係を共有する。:Speed Feed
おせち騒動が大きく広がったのは、インターネットのサービスを利用したことが大きい。さらに、Twitterなどの情報伝達ツールが発達したことも話題の伝播を後押しした。
インターネット上のサービスといえば、最近は映画にもなった「Facebook」など、ソーシャルメディア系が隆盛だ。しかし筆者は、何でもかんでも「ソーシャルメディア」で一くくりにすることに、違和感があった。
小川浩氏「Speed Feed」のGoogleはデータを共有する。Twitterは事件を共有する。Facebookは人間関係を共有する。は、「インターネットの本質は情報の公開と共有の最良の方法」と定義し、Googleなどがどのようなサービスかを簡潔にまとめている。そして最後に、「使う側のわれわれにマナーとエチケットが必要」とし、「起業家あるいは1人のネットユーザーとして、そこをちゃんと意識して使っていかなければ、無用に管理しようとか、規制しようといういらぬ努力を国家や官憲にさせてしまうことになります」と注意喚起している。
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