独Software AGのトップが企業買収を含む今後の事業戦略を語った。
ソフトウェア大手の独Software AGは、ヨーロッパを代表するIT企業として、ドイツ・ハノーファーで開催中の国際展示会「CeBIT 2011」に出展している。同社の今後の事業戦略について、カールハインツ・シュトライビッヒCEOが日本の記者団に対して語った。
――2003年の就任時に打ち立てた中長期目標よりも速いペースで、昨年に売上高10億ユーロを達成した。その要因は何か。
シュトライビッヒ われわれの提供する製品ポートフォリオがそろいつつあり、顧客のビジネスをより迅速かつ効果的に支援できるようになったことに加え、BPM(ビジネスプロセス管理)やシステム統合ソリューションの市場が急成長していることが大きい。昨年は独IDSシェアーの買収によって、彼らの売上高が上乗せされたことも見逃せない要因だ。
――次の中長期計画を考えたとき、どこに注力していくか。具体的なフォーカスポイントを教えてほしい。
シュトライビッヒ BPM市場において、Software AGは既にグローバルリーダーである一方で、これから企業が成長していく上でさらに力を注がなければならない市場もある。例えば、インフラストラクチャ分野はIBMが先行している。BPMを中核に、今後はそれを取り巻く分野にも製品やサービスを拡張していきたい。
――現在、Software AGは全ヨーロッパのソフトウェア企業の中で第4位の規模にある。1位になるためにはどうすれば良いか。
シュトライビッヒ 自らの力で成長することと、競合企業を買収すること。この2点が不可欠だと考える。
――大規模な買収を2〜4年のうちに実行したいと宣言している。Software AGにとって買収は重要な戦略に位置付けられるのか。
シュトライビッヒ その通りだ。われわれのコアコンピタンスである「技術」に焦点を絞り、今後も買収戦略を推し進めていきたい。買収先の選定については、特に企業規模は問わない。あくまでもわれわれにとって必要な技術力があるかどうかだ。
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