ITにまつわる時事情報などが、約250人のブロガーによって、日々発信されているビジネス・ブログメディア「ITmedia オルタナティブ・ブログ」。今回は緊急地震特集をお送りする。
3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震。1000年に一度とも言われる未曽有の大地震は、予想を超えた津波被害をも引き起こした。さらに原発事故や、計画停電など、地震発生から一週間を経過した今も、その影響がおさまる様子は見えてこない。今回の「オルタナブログ通信」は予定を変更して、3月11日に発生した地震に関係するエントリーの中から紹介する。
日本がこの危機気的状況を打破していくためには、政府や自治体や企業、そして一人一人の叡智を結集して取り組んでいくことが必要となってきます。そういった意味で、大震災を契機としたソーシャルメディアの広がりは、これからの日本に大きな勇気ヒントを与えてくれるのではないかと感じているところです。
震災直後、何よりも困るのは、正確な情報を得られないことだろう。
今回活躍したのが、インターネットだ。永井孝尚氏「永井孝尚のMM21」の災害時のライフラインとして、極めて優れているインターネット (特にTwitterとUstream)でも触れられているが、電車がストップ、道路も大混乱、電話も不通――そのような状況でも、Twitterなどから情報を得ることが可能だったという。永井氏の言うように、「もともとインターネットの原型は、核戦争に備えて米国が用意したARPANET。そのために、どこかうまく動かなくても他が補って動くようになってい」るのだ。大元隆志氏「ASSIOMA」のクラウドを利用した安否確認システム利用の薦めにもあるように、クラウドシステムを積極的に活用するといいだろう。
非常時にまずチェックしてほしいのが、政府や自治体が発しているソーシャルメディア情報である。林雅之氏「『ビジネス2.0』の視点」が、随時まとめているので、参考にしていただきたい。
しかしこれらもアクセスが集中すると、「各自治体では一部の公式ページがアクセスできない状況とな」る。「今回の震災を背景に、各自治体においても対策を強化していくと思われますが、公式サイトのバックアップやクラウド、そしてツイッターアカウントの開設が増えていくことが期待され」るところだ。
また、今後出てきてほしいソーシャルメディアサービスについて、森島秀明氏「こんなところにも、グローバリゼーション2.0」の放射能データに関して、こんなマッシュアップ的情報集約サイトが作れませんでしょうか?という提言がなされている。また、伊藤芳浩氏「持続可能な情報社会」の震災地における情報弱者にあるような対応も、進めていただきたい。
このほか、参考になるWebサイトへのリンクを紹介しておきたい。
ブロガー | ブログ | 地震関連情報 |
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高橋誠氏 | 「点をつなぐ」 | 計画停電に備えるために 地域の人たちができること |
玉川岳郎氏 | 「ニュータイプになろう!」 | 地震情報リンク集 |
Hondaは3月14日(月)より、Googleと協力し、被災地周辺の通行可能道路の情報を「Google マップ」上に公開しました。
東北地方太平洋沖地震被災地現地および周辺地域における交通情報、及び影響を受けている首都圏等の交通情報について:抱き込め!ユーザー、巻き込め!デベロッパー
今回の震災では多くの企業がダメージを受けたが、積極的に支援策を講じた企業も多かった。
妹尾高史氏「抱き込め!ユーザー、巻き込め!デベロッパー」からは、まず12日の段階で東北地方太平洋沖地震被災地現地および周辺地域における交通情報、及び影響を受けている首都圏等の交通情報についてというエントリーで、HondaがPCのGoogleEarth向けに、被災地の道路状況を公開をしていることが紹介された。その後、Googleマップと連携して携帯電話などからもチェック可能になったことが、続・東北地方太平洋沖地震被災地現地および周辺地域における交通情報〜Googleとの協同提供とお願いと補足で紹介されている。
これは妹尾高史氏が所属するHondaの対応であるが、トヨタ自動車も道路状況の公開を開始していると合わせて紹介。併せて妹尾高史氏からのお願いを引用しておきたい。「これは、被災地の方々や被災地へ支援に向かわれる方々に役立てていただくため、HondaとGoogleが協力して展開しているもので、被災地域への支援物資の輸送などの円滑化を支援していきます。なお、個人で被災地へ向かう場合は、安全の確認に加え、系統的な救援・支援活動を妨げる可能性があることをご注意ください」
各クラウドサービスも、今回の震災にあたり無償提供を開始している。林雅之氏の東北地方太平洋沖地震に伴うクラウドサービス無償提供のまとめで参考にしてほしい。
また、玉川岳郎氏「ニュータイプになろう!」の日本オラクルのホームページでは、計画停電情報へのリンクを掲載したという。
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