世界PC出荷、7四半期ぶりのマイナス 東日本大震災の影響も――米IDC調査

世界でのPC出荷台数が前年同期比3.2%減少した。IDCは、タブレット台頭の影響だけでなく、PCに魅力的な新機能がないことも原因だと指摘する。

» 2011年04月15日 16時23分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米調査会社IDCが4月13日(現地時間)に発表した第1四半期(1〜3月期)の世界PC市場に関する調査結果によると、同四半期に出荷されたPC台数は前年同期比3.2%減の8055万7000台だった。前年同期比で減少したのは7四半期ぶりになる。物価高で企業や個人がPCを買い控えたことに加え、東日本大震災の影響もあるとIDCはみている。

 同社のボブ・オドネル副社長は「PC出荷減速の理由をすべてタブレット端末台頭のせいにしたいところだが、PCの使用期間が伸びたことや、新たな魅力的な機能が登場しないことも原因になっている」と指摘する。

 ベンダー別のシェアでは、米Hewlett-Packard(HP)が18.9%で引き続き首位を保ち、米Dell、台湾のAcer、中国のLenovo、東芝と続く。順位は前期と変わらないが、3位のAcerは前年同期比で15.8ポイントシェアを落とし、一方3位のLenovoはアジア太平洋地域での成長により、16.3ポイントシェアを伸ばした。

2011年第1四半期の世界PCメーカーランキング(単位:千台)
順位 メーカー 1Q11出荷台数 1Q11市場シェア 1Q10出荷台数 1Q10市場シェア 出荷台数伸び率
1 HP 15,191 18.9% 15,624 18.8% -2.8%
2 Dell 10,284 12.8% 10,469 12.6% -1.8%
3 Acer 9,039 11.2% 10,733 12.9% -15.8%
4 Lenovo 8,172 10.1% 7,028 8.4% 16.3%
5 東芝 4,809 6.0% 4,634 5.6% 3.8%
その他 33,062 41.0% 34,712 41.7% -4.8%
合計 80,557 100.0% 83,200 100.0% -3.2%
(資料:IDC)

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