米国のFacebookユーザーは、同サービスを利用していない人よりも人を信頼しており、密接な人間関係を築いているという調査結果が発表された。
SNSの利用はユーザーの社会性に悪影響を与えるという懸念があるが、調査の結果はその反対だった――。米非営利調査機関Pew Research Centerは6月16日(現地時間)、このような調査結果を発表した。
この調査は、2010年秋に、米国在住の2255人の成人に対し、電話での聞き取りで行われた。1787人がネットユーザーで、その内の975人は何らかのSNSを利用していた。その結果、以下のような実態が明らかになった。
調査対象のFacebookユーザーには、平均で229人のFacebookの「友達」がおり、その内訳は高校時代の友人(22%)、親戚(12%)、同僚(10%)、大学時代の友人(9%)、家族(8%)、ボランティア活動の知人(7%)、近所の人(2%)で、残りの31%は分類できないが、会ったことのない相手は3%、1度しか会ったことのない相手は7%だった。
この調査を統括したキース・ハンプトン教授は、SNSはユーザーの人間関係を傷つけ、実社会への参加を減少させるのではないかというマイナス影響が懸念されているが、「正反対であることが明らかになった。Facebookユーザーは(一般より)密接な人間関係を築いており、政治的な活動にもより多く参加している」と語った。
この調査の対象者では、SNSユーザーの92%がFacebookユーザーで、29%がMySpaceを、18%がLinkedInを、13%がTwitterを利用していた。Facebookユーザーの53%、Twitterユーザーの33%が毎日サービスを利用している一方、MySpaceのユーザーで毎日アクセスするのはわずか7%だった。
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