米非営利調査機関Pew Research Centerは5月9日(現地時間)、米オンラインニュースメディアの読者動向に関する調査報告書「WHERE PEOPLE GO, HOW THEY GET THERE AND WHAT LURES THEM AWAY」を発表した。
同調査は、Nielsenの調査データに基づいてPewが絞り込んだ米国における主要な25のメディアサイト(オンライン版New York TimesやCNN、Reuters、Yahoo! Newsなど)について、読者がどこから流入しているか、どのくらいの時間滞在しているか、どこまで深くリンクをたどるか、どのようなWebサイトに移動するかを調べている。
読者が個別のニュース記事を閲覧する際、メディアサイトのトップなどからではなく、Google検索などの外部サイトのリンクから記事のページに来た場合を「流入」とすると、記事閲覧全体の35〜40%が流入だった。
流入元としては米Googleがトップで、外部からメディアサイトへの流入の30%がGoogle検索からだった。流入データがある21の主要メディアサイトのうち17サイトでGoogleからの流入が最も多かった。米Facebookからの流入も多く8%で、Huffingtonpost.comを含む5つのメディアサイトでは、Facebookが流入元ランキングで2位または3位だった。Facebookは記事の共有という行為でメディアサイトで大きな役割を演じており、共有リンクをクリックした読者が最も多いCNNではクリック率は5.84%に上った。また、移動先のWebサイトとして最も多かったのもFacebookだった。一方、米Twitterからの流入は少なく、21サイト中9サイトで1%前後の流入があっただけだった(9サイト中LA Timesのみ3.53%)。
外部からの流入がこれだけ多くなっている現在、メディアサイトのトップページ(ITmediaのこのページに当たる)の存在意義は薄れたのではないかと考えられるが、調査結果はこうしたトップページの重要性を裏付けている。25サイトのうち21サイトで、トップページはサイト全体で最もアクセスが多いのだ。
トップページのアクセス率が最も高いのはReuteres.comで79%。Google Newsの62%とCNNの60%がそれに続く。Pewはこの結果が、Googleなどの検索からの流入には、特定のトピックではなくメディア名を検索してくる読者が含まれていることと、メディアサイトのトップページで最新ニュースをチェックすることがニュースの読者にとっていまだ重要な行為であることを示しているとみている。
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