「暴露ウイルス」の検出、今なお多く――トレンドマイクロのレポート

トレンドマイクロの月例セキュリティレポートによれば、ファイル共有ソフトのネットワークなどで感染を広げる「暴露ウイルス」の検出が今なお目立つ。

» 2011年08月04日 15時25分 公開
[ITmedia]

 トレンドマイクロは8月4日、7月度のインターネット脅威マンスリーレポートを発表した。ファイル共有ソフトのネットワークなどで感染を広げる「暴露ウイルス」や、ワンクリック詐欺を狙う不正プログラムの報告が目立っている。

 同社によると、国内の不正プログラム検出状況ではWinnyやShereといったファイル共有ソフトのネットワークで拡散する暴露ウイルスの「WORM_ANTINNY.AI」「WORM_ANTINNY.F」「WORM_ANTINNY.JB」の報告が、6月に引き続いて数多く寄せられた。

 7月は、6月に改正された刑法の通称「ウイルス作成罪」で、Shareのネットワーク上に流通させる目的で不正プログラムを保管していた男性が初めて逮捕されている。この事件では被疑者が作成した不正プログラムに児童ポルノ関連のファイルと思わせるファイル名を付けていたといわれる。トレンドマイクロがWORM_ANTINNY.AIに付けられたファイル名を調査したところ、アダルト関連が63%、音楽が13%、一般漫画が19%という状況だった。

 また、不正プログラム感染被害報告では、ワンクリック詐欺を仕掛ける「HTML_HTAPORN」が最多を占めた。HTMLでWindowsのアプリケーションが作成するHTAを悪用するなど、巧妙な点が特徴という。世界の不正プログラム検出状況では、Windowsの脆弱性を悪用して感染を広げる「WORM_DOWNAD.AD」 が7カ月連続で最多だった。

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