ハッカー集団が国連機関のWebサイトの脆弱性を突いて職員のパスワードなどを盗み出し、ネットで公開した。
国連機関のWebサイトがサイバー攻撃を受け、職員のパスワードやログイン情報がインターネットで公開される事件が起きた。事件への関与を公言しているハッカー集団は、「次は銀行を標的にする」と予告している。
英セキュリティ企業のSophosのブログによると、「TeaMp0isoN」を名乗るハッカー集団が、国連開発計画(UNDP)、経済協力開発機構(OECD)、ユニセフ、世界保健機関(WHO)といった国際機関の職員100人以上のユーザー名とメールアドレス、パスワードをインターネットに掲載した。理由として、「国連は腐敗している」と主張しているという。
公開された情報は、UNDPのWebサイトの脆弱性を突いて盗み出されたとみられ、国連機関のセキュリティ対策をからかうような文言も添えられていた。
TeaMp0isoNは、ロンドンで起きた暴動に関連してBlackBerryのブログを改ざんするなどして注目された集団。次は別のハッカー集団のAnonymousと手を組んで「p0isAnon」という組織を結成し、金融機関を標的とした「ロビン・フッド作戦」を展開すると予告している。
p0isAnonがインターネットに掲載した声明によれば、ロビン・フッド作戦はニューヨークで始まった反格差デモに呼応したもので、銀行などの金融機関に攻撃を仕掛け、「制度に裏切られ、銀行によって苦しめられた人たちの金を取り戻す」と公言している。
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