Barnes & Noble、NOOKの電子書籍事業スピンオフを検討

Barnes & Nobleは、好調な電子書籍事業を“解き放つ”ために、旧来の書籍販売とNOOK事業を分離する可能性を検討していると発表した。

» 2012年01月06日 06時44分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米大手書店Barnes & Nobleは1月5日(現地時間)、電子書籍リーダー「NOOK」関連事業のスピンオフを検討中であると発表した。

 同社は2009年10月に米GoogleのAndroidを搭載した初代NOOKを発表し、電子書籍リーダー市場に参入した。その後、フルカラーのタッチ対応「NOOK Color」、モノクロのタッチ対応「NOOK Simple Touch」、タブレット端末「NOOK Tablet」を発売した。

 nook

 2011年のホリデーシーズンに、NOOK端末の売り上げは前年同期間比で70%、デジタルコンテンツ(書籍、雑誌、アプリ)は113%増加したという。具体的な販売台数は明らかにしていないが、NOOK Tabletの販売台数は予想を上回り、NOOK Simple Touchは下回ったとしている。

 Barnes & Nobleは、急成長するNOOK事業に投資するために、同事業の分離を検討するという。ウィリアム・リンチCEOは「(NOOK事業の)価値を解き放つことを検討するのにいいタイミングだ」と表現している。

 NOOKおよびデジタルコンテンツを販売するBN.comのホリデーシーズンの売上高は43%増の3億2700万ドル。一方、紙の書籍などを扱う小売りの売上高は2.5%増の120億ドルだった。

 同社はまた、NOOKの米国外での販売に向けて出版社や小売業者などのパートナーと交渉中だという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ