米司法省とFBI、MEGAUPLOADを著作権侵害容疑で遮断 関係者を逮捕SOPA抗議ストライキの翌日

米司法当局がオンラインストレージサービスのMEGAUPLOADの関係者を逮捕・起訴し、Webサイトを遮断した。これを受けてハッカー集団がDOJやSOPA支持者のWebサイトを攻撃している。

» 2012年01月20日 13時15分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米司法省(DOJ)と米連邦捜査局(FBI)は1月19日(現地時間)、香港のオンラインストレージサービスMEGAUPLOADの関係者7人と企業2社を、世界での大規模なオンライン著作権侵害などの疑いで起訴したと発表した。被告らがMEGAUPLOADを通して1億7500万ドル以上をかせぎ、著作権保有者に5億ドル以上の損害を与えたとしている。

 現在MEGAUPLOADのサイトは遮断されている。

 MEGAUPLOAD創業者のキム・ドットコムことキム・シュミット(37)ほか3人は同日、DOJの依頼でニュージーランド当局に逮捕された。残る3人は現在逃走中という。当局はこの捜査で約5000ドルの資産と18の関連ドメインを押収した。DOJは米国、ニュージーランド、香港、オランダ、英国、ドイツ、カナダ、オーストラリア、フィリピンで20件以上の捜査令状を執行した。

 MEGAUPLOADはライセンス付きコンテンツの無断アップロード先として利用されることがあるが、同社はデジタルミレニアム著作権法(DMCA)を順守しており、ユーザーとアーティスト双方にメリットのあるサービスを提供していると主張していた。同社は昨年12月、YouTubeに掲載した新サービスキャンペーン動画を米大手レーベルUniversal Music Group(UMG)が削除させたことで、UMGを提訴した

 この発表は米国でネット関連企業が新著作権保護法案SOPA/PIPAに反対する大規模なストライキを展開した翌日に行われた。

 この発表を受け、ハッカー集団Anonymousを名乗る複数のTwitterアカウントがDOJ、全米レコード協会(RIAA)、米国映画協会(MPAA)、UMGなどSOPA支持企業のWebサイトを攻撃したとツイート。本稿執筆現在、DOJのWebサイトは復旧したが、RIAA、MPAA、UMGのサイトはアクセスできない状態になっている。

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