MicrosoftがGoogle批判の新聞広告 Googleは反論

Googleのプライバシーポリシー更新を懸念するユーザーに自社サービスを勧めるMicrosoftの動きに対し、GoogleはMicrosoftも複数のサービスのユーザー情報を統合していることなどを指摘して反論した。

» 2012年02月02日 07時26分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleのプライバシーポリシーおよび利用規約の更新はユーザーのためではなく、広告主向けユーザーデータの価値を高めるのが目的――。米Microsoftは2月1日(現地時間)、Googleのプライバシーポリシー更新に不満を持つユーザーを自社サービスを紹介する全面広告を米新聞大手数紙に掲載すると発表した。

 Microsoft

 Microsoftは「Googleの更新は、人々が自分の情報を管理することを従来より難しくする。Microsoftは違うアプローチをとっている」とし、Microsoftのサービスは安全で、ユーザーデータをユーザーのHDDにもクラウド上にも保存できる選択肢を提供していると主張する。

 「あなたがもしGoogleの発表に不満もしくは不安あるいは両方なのであれば、われわれはあなたのためにすばらしい代替サービスを用意している」と、Hotmail、Bing、Office 365、Internet Explorer(IE)を勧める。

 「Putting people first(お客様第一)」と大きく書かれた新聞広告には、広告用品の価値を高める努力は間違っていないが、ユーザーの便宜を犠牲にするべきではないともある。

 これに対しGoogleは同日、公式ブログで反論した。このブログでGoogleは、Microsoftの「誤解」に対する「真相」を1つずつ説明している。

 例えば、Googleがユーザーデータをまとめるのは広告主のためではなく、サービス同士の連係を強めることでユーザーの使い勝手を高めるのが目的だと主張。Microsoftのプライバシーに関する取り組みがGoogleよりも良いという「誤解」に対しては、「われわれは他人のポリシーにとやかく言うつもりはない」と断った上で、MicrosoftにはGoogleが提供しているようなデータエクスポートツールもプライバシーダッシュボードもなく、プライバシーポリシーには「あるMicrosoftのサービスで収集された情報は他のMicrosoftのサービスで収集された情報とまとめられることがある」と書かれていると指摘した。

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