国内サーバ市場、金額ベースで初のプラス成長に

プラス成長にはスーパーコンピュータ「京」が大きく影響したが、この要因を除けばマイナスだった。

» 2012年03月07日 16時28分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは3月7日、2011年の国内サーバ市場動向を発表した。金額ベースでは前年比4.1%増の4691億円となり、2001年以降で初めてプラス成長となった。出荷台数は同12.5%増の62万台。

 金額ベースがプラス成長になったのは、富士通が理化学研究所向けに出荷した「京」が貢献した。だがこの要因を除けば出荷額、出荷台数ともにマイナスだった。ベンダーシェアは富士通が5年連続でトップ。2位のIBM、3位のHP、5位の日立製作所が2年連続のプラス成長、4位のNECが3年連続でマイナス成長となった。出荷台数の順位は富士通、NEC、HP、Dell、IBMの順だった。

 また、2011年第4四半期(10〜12月)は出荷額が前年同期比0.1%増の1030億円になった。製品別ではIA64サーバの通信キャリア向け出荷が好調で、RISCサーバも金融や流通、製造、公共、運輸サービス向けの大型機の出荷が好調に推移し、ともに2けた成長となった。x86サーバは前の2四半期でプラス成長だったが、第4四半期はタイの洪水によるHDD需給の影響から0.6%減となった。メインフレームは8四半期連続でのマイナス成長、ビジネスサーバーも2けたのマイナス成長となっている。

 ベンダーシェアはIBM、富士通、HP、NEC、日立製作所の順で、前年同期から出荷金額が増えたのはIBM、HP、日立製作所だった。

国内サーバ市場の推移(出典:IDC Japan)
出荷額ベースのベンダーシェア、2011年通期(左)と2011年第4四半期(出典:IDC Japan)

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