Microsoft、iOSとAndroid向け仮想WindowsデスクトップのOnLiveと“交渉中”

iPadやAndroid端末でMicrosoft Officeの編集もできる無料の仮想Windowsデスクトップアプリ「OnLive Desktop」のライセンス規約に関し、Microsoftがアプリメーカーと交渉していることを明らかにした。

» 2012年03月09日 10時30分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Microsoftは3月8日(現地時間)、米新興企業OnLiveが米AppleのiOSおよび米GoogleのAndroid向けに提供している仮想Windowsデスクトップアプリについて、OnLiveと交渉していることを明らかにした。

 onlive

 1月にApp Store(日本のApp Storeにはない)に登場し、3月1日にAndroid版も出た(日本ではダウンロードできない)OnLiveの無料モバイルアプリ「OnLive Desktop」は、モバイル端末で仮想デスクトップ環境からWindowsクライアントを利用できるようにするツールだ。アクセス速度が速い有料版「OnLive Desktop Plus」も月額4.99ドルで提供している。

 onlive 有料版はOnLiveのサイトでサインアップすると利用できるようになる

 iOSやAndroid向けには公式の「Microsoft Office」アプリは提供されていないため、Officeの機能をそのまま利用できるこのアプリはビジネスユーザーの間で人気が高い。

 本来、Windowsクライアントを仮想デスクトップで利用するにはMicrosoftのライセンスが必要(Microsoftの仮想デスクトップのライセンスの説明はこちら)だが、OnLive Desktopはライセンス料を支払わずにiPadやAndroidタブレットでWindowsを利用できる。

 Microsoftのライセンシング&プライシング担当副社長のジョー・マッツ氏はTechNetブログで、仮想デスクトップのライセンス規約はパートナー企業に透明性と一貫性を提供し、エンドユーザーに品質の高い体験を提供し、知的財産権を守るためのものだと説明。だが、OnLive Desktopの登場以来、ライセンス規約に関する質問が多く寄せられているという。

 MicrosoftはOnLiveが製品群でライセンス規約を守ることを望んでおり、現在同社と交渉中だと説明した。

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