Adobeが、Flash PlayerとAdobe AIRの最新版を公開した。ハードウェアアクセラレーション機能など、ゲーム開発にフォーカスしたものになっている。
米Adobe Systemsは3月27日(現地時間)、コンテンツ再生プラグイン「Flash Player 11.2」とアプリケーション実行環境「Adobe AIR 3.2」の正式版をリリースしたと発表した。Flash Playerは同バージョンからモバイル版はなくなり、WindowsとMac OS X版のみが提供される。Adobe AIRもWindowsとMac OS X版のみだ。それぞれAdobeのダウンロードサイトからダウンロードできる。
今回のアップデートでは、ゲーム開発向けの新機能が多数追加された。Flash Playerはマウスの右クリックや中クリック、マルチスレッドでのビデオコーディングに対応し、「Stage3D」による2D/3Dグラフィックスでのハードウェアアクセラレーション機能を強化した。Stage3Dは、「Angry Birds for Facebook」などのWebゲームに採用されている。また、Windows版にはバックグラウンドでの自動アップデート機能が追加され、セキュリティアップデートなどは自動的に実施されるようになる。
Adobe AIRでは、Stage3DをiOSおよびAndroidに対応させた。Stage3D APIを使うことで、デスクトップのWebブラウザ用にFlashベースで構築したゲームをiOSとAndroid向けに移植できる。
Stage3Dのハードウェアアクセラレーション機能を含むゲーム開発向けの「premium feature」は7月31日までは無料だが、8月1日からは同機能を採用したアプリケーションからの収益が5万ドルを超えた場合、売上高の9%をライセンス料として徴収する(iOSおよびAndroid版は対象外)。
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