Microsoftが、企業向け次期OS「Windows 8 Enterprise」の機能とSAの変更について説明した。
米Microsoftは4月18日(現地時間)、次期OSの企業向けエディション「Windows 8 Enterprise」の、「Windows 8 Pro」との違いを説明した。
同社は16日に次期OSの正式名称とエディションを発表した。エディションは一般向けの「Windows 8」、上級者向けの「Windows 8 Pro」、Windows 8 Proに幾つかの機能を追加し、Software Assurance(SA)契約に基づいて提供する企業向けの「Windows 8 Enterprise」、ARM版Windowsの「Windows RT」の4つだ。
Enterpriseには、Proの機能にさらに以下の機能が追加される。私物端末の業務利用(BYOD)に関連する機能が中心だ。
業務アプリやデータ、個人設定とともに、IT部門の管理下にあるWindows 8環境を丸ごとUSBメモリにインストールする機能。従業員はそのUSBメモリを私物のPCに差すことで職場と同じ環境を実行できる。
認証され暗号化された自動開始型のIPトンネルを利用して、リモートのWindowsユーザーをイントラネットに接続する機能。VPNを構築せずに従業員が自宅からイントラネットに接続できる。
データセンターや企業のサーバで一元的に管理している業務ファイルやWebサイトなどのデータを、リモートマシンにキャッシュしてローカルで利用できるようにする機能。Windows 7版より高性能になり、次期サーバOS「Windows Server 2012」とともに利用すると、セキュリティやスケーラービリティが強化されたという。
特定のアプリケーションの実行の可否を管理するセキュリティ機能。
Microsoft RemoteFXとWindows Server 2012の強化により、LANでもWANでもVDI(Virtual Desktop Infrastructure)で3DグラフィックスやUSBの周辺機器、タッチ端末を利用できる。
ドメインに参加しているWindows 8搭載PCおよびタブレットに、自動的にMetroスタイルの内部アプリをインストールできる。
これらの機能に加え、セキュリティも強化される。
SAにはWindows To Goライセンスも付帯し、オプションで「Companion Device」ライセンスを追加すれば、従業員は4台までの私物端末に会社と同じ環境を構築できる。また、Windows RT搭載タブレットをSAライセンス下のPCのコンパニオンとして使用する場合、Windows RTには自動的にVDA(Virtual Desktop Access)の権利が与えられる。これにより、Windows RT端末でVDIイメージにアクセスできる。
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