Googleが125億ドルのMotorola Mobility買収を完了し、サンジェイ・ジャ氏に代わりGoogle幹部のデニス・ウッドサイド氏が新CEOに就任した。
米Googleは5月22日(現地時間)、米Motorola Mobilityの買収を完了したと発表した。
Googleは昨年8月、Motorolaを1株当たり40ドル、総額およそ125億ドルで買収すると発表した。2月に欧州委員会と米司法省が、5月19日に中国商務部が承認したことで、買収完了に必要な認可をすべて取得できたとしている。
買収完了後もMotorola Mobilityは独立した事業体として存続し、AndroidのライセンシーとしてAndroid端末の開発を進める。Androidはオープンなライセンス形態を継続する。
Motorolaのサンジェイ・ジャCEOは退任し、後任にGoogleのアメリカ地域の社長、デニス・ウッドサイド氏が指名された。
ジャ氏は2008年にMotorola(当時はMotorolaのモバイルデバイス部門)のCEOに就任し、フィーチャーフォンメーカーとして低迷していた同社を、Android端末「DROID」の発売などで再建した。
ウッドサイド氏は、スタンフォードロースクール出身で、法律事務所の米Munger, Tolles & OlsonでM&Aを手掛けた後、2003年にGoogle入りしたベテラン。Googleのアメリカ地域の社長として、3年間で売上高を60%以上増加させた実績を持つ。同氏は今回のMotorola買収プロジェクトを統率した。
同氏は元Amazonのサプライチェーン担当幹部など新たな幹部を採用し、Motorolaの経営チームを再編する。
Googleは「Facts about Google’s acquisition of Motorola」というページで、この買収のメリットとして、モバイルコンピューティングにおけるイノベーションと選択肢を加速し、コンシューマーによりよい端末をより低価格で提供できるようになることと、Motorolaの特許ポートフォリオがAndroidのエコシステムの特許闘争から守る役に立つことを挙げている。
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