Apple決算は増収増益だが予測は下回る 次期iPhone待ちの買い控えで

Appleの4〜6月期決算は売上高、純利益共に2桁台の伸びだったが、今秋に新モデルが発売されるといううわさの影響でiPhoneの販売台数が伸びず、アナリスト予測を下回った。

» 2012年07月25日 06時53分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Appleが7月24日(現地時間)に発表した2012年第3四半期(4〜6月期)決算は、増収増益だったがアナリスト予測は下回った。次期iPhone待ちの買い控えの影響とみられる。

 売上高は前年同期比23%増の350億2300万ドル、純利益は同21%増の88億2400万ドル(1株当たり9ドル32セント)。売上高、純利益ともにThomson Reutersがまとめたアナリスト予測(売上高が372億ドル、純利益が1株当たり10ドル37セント)を下回った。粗利率は42.8%で前年同期の41.7%を上回った。

 iPhoneの販売台数は前年同期比28%増の2603万台で、売上高は162億4500万ドル。iPadの販売台数は84%増の1704万台で、売上高は91億7100万ドルだった。今秋リリース予定の「iOS 6」を搭載する新モデルのうわさで顧客が買い控えており、売上高で4億ドルの影響があったとAppleはみている。

 デスクトップモデルのMacの販売台数は13%減の101万台、ノートモデルのMacは8%増の301万台で、Mac全体の売上高は、前年同期比3%減の49億3300万ドルだった。

 iPodの販売台数は10%減の675万台で売上高は10億600万ドル。iTunes StoreやiBookstoreなどでの売り上げは31%増の20億600万ドルだった。

 売上高を地域別で見ると、アメリカが26%増の128億600万ドル、欧州が16%増の82億3700万ドル、日本は33%増の20億900万ドル、アジア太平洋地域が25%増の78億8700万ドル、直営店経由が17%増の40億8400万ドルだった。中国での売上高は100%(2倍)増だったという。

 同社はまた、次期OS「OS X Mountain Lion」を25日に発売すると発表した。

 7〜9月期の見通しについては、売上高を約340億ドル、1株当たり純利益を7ドル65セント程度と予測した。

 業績発表後の電話会見では、iOS端末が累計で4億1000万台売れたこと、App Storeに登録されたアプリが65万本以上になったこと、iCloudのユーザー数が1億5000万人を超えたことなどが発表された。iOS 6のリリース時期については「今秋」とし、具体的な日程は明らかにしなかった。

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