Googleが、図書館の蔵書の電子化は著作権侵害に当たるとして2005年に米出版社協会から提訴された裁判で和解が成立したと発表した。
米Googleは10月4日(現地時間)、米出版社協会(AAP)との7年越しの訴訟で和解が成立したと発表した。和解の詳細は公表されていない。
この訴訟は、図書館の蔵書を電子化してGoogle Booksに登録するプロジェクト「Google Books Library Project」は著作権侵害に当たるとして、AAPが2005年10月にGoogleを提訴したものだ。
この和解により、AAPの出版社はLibrary Projectで電子化された書籍や雑誌をGoogle Booksで提供するか取り除くかを選択できる。提供する場合、出版社には電子化データを自社で利用するオプションもある。
Google Booksでは、ユーザーは電子化された書籍の一部(最大で20%)を読むことができ、Google Playで電子書籍を購入できる。Google Playでの書籍の売り上げは、Googleと出版社で分配する。
AAPのトム・アレン社長兼CEOは「今回の和解は、デジタルサービスが著作権保有者の権利を尊重しつつ、コンテンツを発見するための革新的な手段を提供できることを証明した」と語った。
Googleは、6月にフランス出版業界との「Google Book Search」をめぐる訴訟でも和解した。
Googleは、この和解は米作家団体Authors Guildとの裁判には影響しないとしている。
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