ビッグデータのタイムリーな活用を実現、富士通研が高速処理技術を開発

データ分析ソフトウェアとデータ管理ソフトウェアの連携によって、システム全体の性能を向上させる高速処理技術を富士通研究所が開発した。

» 2013年04月01日 15時23分 公開
[ITmedia]

 富士通研究所は4月1日、ビッグデータのタイムリーな活用を実現する高速処理技術を開発したことを発表した。新たな高速処理技術によって、例えば電車の中の多数のユーザーに対して、位置情報に基づいた旬の情報や話題のレストラン情報などを配信できるなど、多くのユーザーが適切なサービスを利用することが可能になるとしている。

 今回、富士通研が開発したのは、サーバ上で動作しているデータ分析ソフトウェアとデータの格納処理を行うデータ管理ソフトウェアを密接に連携させ、データ分析側からのデータ読み書きの要求頻度に応じて、一度に処理するデータ量を変化させることで、システム全体の性能を向上させる高速処理技術。これにより、アクセスが急増した場合でも、すばやい分析を実行することが可能だという。

 新技術は、(1)ディスクへの読み書きのまとまりを大きくすることでディスクへのアクセス回数を減らし、システム全体のスループット性能を向上、(2)データ量や分析の進み方を把握して、まとめて読み書きするサイズを決め、適切な性能が出るように自動で調整――の2つを大きな特徴としている。富士通研究所では上記の新技術によって、従来に比べて5倍以上のスループット向上を実現し、数分から数十分前の出来事を分析結果に反映し、価値ある情報を即座に提供可能になると説明する。

開発した技術のポイント

 今後はさまざまな分析アプリケーションへの適用および実証実験を進め、2014年度の実用化を目指すという。

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