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» 2013年06月28日 08時00分 公開

「変形合体タブレット」が変える業務の現場――インテルが最新事例を披露 (1/2)

ノートPCとしてもタブレット端末としても利用できる“コンバーチブルPC”を業務で活用する企業が徐々に増えつつあるようだ。その最新事例を紹介する。

[本宮学,ITmedia]

 タッチ操作に対応するWindows 8の登場を皮切りに、ノートPCとしてもタブレット端末としても利用できる端末、通称“コンバーチブルPC”が続々と登場している。インテルは6月27日、コンバーチブルPCをはじめとするタッチ操作対応PCの業務活用に取り組むユーザー企業の事例を紹介した。

 コンバーチブルPCとは、ディスプレイ部分とキーボード部分を分離させたり、ヒンジを回転させたりすることで、2つ以上の形状で使えるPCのことを指す。その多くはタッチパネルを備え、ノートPCのほかタブレット型PCとしても利用できるのが特徴だ。

 「タッチ操作対応PCを基幹業務でも利用する企業がいくつも登場してきている」と、インテルの坂本尊志氏(クラウド・コンピューティング事業本部)は話す。本稿では、同社の説明会に登場したユーザー企業2社の事例を紹介する。

「自分たちのための端末に出合えた」――コンバーチブルPCを選んだ訪問看護業者

photo 訪問看護課長を務める近藤佳子さんは「訪問看護の課題は人材不足で、システムによる効率化が欠かせない」と話す

 名古屋市療養サービス事業団は、名古屋市内で訪問看護やケアマネジメントサービスなどを手がける団体だ。スタッフ約400人のうち約330人が看護師で、市内の多くの患者や高齢者に対して訪問看護サービスを提供している。

 そんな同団体が2011年から取り組んでいるのが、グループウェア機能や電子レセプト作成機能などを備える独自システムの開発、運用だ。今では看護スタッフがスケジュールをシステム上で管理したり、訪問看護の記録を入力、共有したりと、幅広い用途でシステムを活用しているという。


photophoto 看護師のスケジュール管理画面(左)、看護記録の入力画面(右)

 だが、同システムの運用上の課題は、看護師が訪問先でシステムにアクセスするためのモバイルデバイスだった。当初はインテル「Ultrabook」規格の薄型ノートPCを採用したものの、次のような課題に直面したと篠田和紀 IT統括本部主任は振り返る。

 「Ultrabookは薄型軽量で処理も速く、盗難対策も施せるため、訪問看護での利用に最適だと考えていた。だが実際に導入してみると、スタッフが立ったまま操作するのが難しかったり、慣れないうちは顧客の顔を見ながら操作するのが難しいなど、さまざまな課題が見えてきた」(篠田主任)

 そこで同団体は、訪問看護スタッフ向けに、タブレット端末としても利用できるコンバーチブルPCを本格導入することを決定した。現在、パナソニック製の「Let'snote AX3」とレノボ・ジャパン製の「ThinkPad Tablet 2」を試験運用中で、順次本格導入していく予定としている。

photophoto コンバーチブルPCの利用イメージ(左)、用途に応じて“変形タイプ”と“合体タイプ”を使い分ける(右)

 「コンバーチブルPCは、まるで訪問看護のために生まれてきたPCなんじゃないかと感じる」と篠田主任は話す。例えば、看護記録などの文書作成時にはノートPCとして使い、患者に説明する際はタブレット端末として利用するといった使い分けを予定している。これにより、ドキュメントの入力と、顧客の顔を見ながら看護するといった2つの相反する価値を両立できると篠田主任は見込む。

 導入予定のコンバーチブルPCはいずれもWindows 8を搭載しているが、現時点では看護スタッフ向けシステムの一部機能はWindows 8に対応していない。名古屋市療養サービス事業団は今後、コンバーチブルPCの本格導入に向けてシステムの改修を進めていく予定だ。

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