広島県福山市に本社を構えるツネイシホールディングスは、造船事業や海運事業などを手がける企業だ。主力事業の造船事業では、全長170〜300メートルほどの大型船の新造および修繕を世界中の顧客に向けて提供している。
同社は、社員向けタブレット端末の導入を2011年にスタート。役員向けにiPadを支給したほか、設計/製造現場向けにもタブレット端末を試験導入した。その狙いは、役員が社内外を問わず稟議承認システムを利用したり、工場のスタッフが図面などを手軽に確認できるようにすることだったという。
だが実際に導入してみると、役員から「iPadではMicrosoft Officeを使えない」などの不満が上がったほか、現場スタッフからは「端末の処理性能が低く、CADソフトがスムーズに動作しない」などの不満が上がった。そこで新たに、設計/製造現場向けにはパナソニック製「タフパッドFZ-G1」、役員および営業スタッフ向けにはレノボ製「ThinkPad Tablet 2 for DOCOMO Xi」を導入することにしたという。
いずれの端末もデジタイザーペンによるタッチ操作に対応するため、例えば「工場現場のスタッフがグローブをしたままでも操作できる」と和田義幸 情報システム部長は話す。また、Microsoft SharePointをベースに開発した稟議承認システムなども問題なく利用できるという。
「新端末を支給した従業員からは、それまで寄せられていた不満の声が上がらなくなった」と和田氏。ツネイシホールディングスは今後、両端末の試験運用を進め、2014年度中に本格導入する予定としている。
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