NOOKの電子書籍事業が不調のBarnes & Noble、CEOの辞任を発表

NOOK事業が不調で赤字続きの米書店大手Barnes & Nobleが、ウィリアム・リンチCEOの辞任と新社長の就任を発表した。新社長のマイケル・ヒューズビー氏は子会社NOOK MediaのCEOも兼任する。

» 2013年07月09日 14時34分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米大手書店Barnes & Noble(B&N)は7月8日(現地時間)、ウィリアム・リンチCEOの辞任を発表した。

 2012年3月にCFO(最高財務責任者)として同社入りしたマイケル・ヒューズビー氏が社長および子会社であるNOOK MediaのCEOに就任する。

 b&n ウィリアム・リンチ氏(左)、マイケル・ヒューズビー氏(右)

 リンチ氏は幾つかのIT企業で電子コマース関連事業を手掛けた後、2009年に同社に社長として迎えられ、電子書籍リーダーのNOOK事業の立ち上げなどを担当し、2010年にCEOに就任した。

 ヒューズビー氏は、米AT&T Broadbandや米Cablevision Systemsなどで財務責任者を歴任した財務の専門家だ。

 同社の電子書籍事業は米Amazon.comやカナダKoboなどとの競争の中で低迷しており、直近の四半期業績は売上高が前年同期比7.4%減の13億ドル、純損失は1億1860万ドルと、前年同期の5690万ドルから拡大した。同社は6月に、NOOKブランドのタブレットの内製を終了し、サードパーティーの端末メーカーと提携すると発表している。

 レオナルド・リジオ会長は発表文で、同社は現在戦略を見直しており、時が来れば新計画を発表すると語った。

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