現在、DBMSに求められる要件は厳しくなっており、それに応えるために進化し続けています。最近の動向として、以下のような観点での機能拡張、改良がなされているようです。
DBのデータは、物理的にはディスクなどの記憶装置に保存されています。パフォーマンスを高めるという点では、このディスクの処理速度が課題になるケースが多く見受けられます。システムで扱うデータの量は年々増加傾向にありますが、それに対してディスクの性能は大幅には上がっていないというのが現実です。
それを補うために、大容量のメモリを採用したり、SSD(Solid State Drive)のような高速な装置を採用したりして、データの読み書きの処理を高速化する手法がとられています。また、DBMSの機能が持つ、大きなデータを小さな単位で扱えるパーティション化の手法や、データを圧縮する手法によって、読み書きするデータ量自体を小さくすることもできます。
ハードウェア、ストレージ、OS、DBMSソフトウェアと、DBシステムを構成する要素の選択肢は多岐にわたり、最適な構成を選ばなければならないというのも、情報システム担当者の悩みの種です。これを解決する手段の1つとして、アプライアンスモデルがあります。アプライアンスモデルとは、ハードウェアとソフトウェアが事前に構成された製品のことで、組み合わせテストやセットアップに関するコストに効果があると期待されています。
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