近年、「SOA」(注1)というキーワードが多く取りざたされるようになりました。しかし、その実態について明確なイメージをお持ちの方は、まだ少ないようです。
「SOA対応」をうたったソフトウェアやソリューションも各社からさまざまなものが販売されていますが、それぞれのコンセプトや機能には異なる点が多いようです。そういった状況もまた、SOAの理解を妨げる一因となっているのかもしれません。
しかし、SOAについて具体的なイメージがわかないというのは、ある意味では当たり前のことでもあるのです。なぜならSOAは本来、具体的な製品や技術を指すものではないからです。情報システムを構築する際に従うべきガイドライン、あるいはもっと大まかにいうと「概念」のようなものなのです。従って、それを具現化した個別の技術や製品にさまざまなバリエーションがあったとしても不思議ではありません。
さらに、SOAのコンセプト自体は決して新しいものではなく、実は古くから存在するものなのです。それが近年大きく取り上げられるようになった背景には、市場のニーズが目まぐるしく変化する昨今のビジネス環境があります。まずは、そのあたりから説明していきましょう。
(注1)SOA
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.