日本オラクル、「Oracle Enterprise Manager」の最新版を発表

Oracle Enterprise Manager 12 c Release 3ではプライベートクラウド環境を迅速に構築したり、その運用負荷を軽減したりするための強化が図られている。

» 2013年08月26日 17時38分 公開
[ITmedia]

 日本オラクルは8月26日、システム運用管理ツールの最新版となる「Oracle Enterprise Manager 12c Release 3」を発表した。クラウド環境の運用管理のためにさらに強化している。

 Oracle Enterprise Manager 12c Release 3では、企業システムのプライベートクラウド環境を迅速に構築し、効率的な運用管理を行うことが可能なソリューションを目指した。クラウド環境の構築に最適なオラクルの製品群「Oracle Database」「Oracle Exadata Database Machine」「Oracle Fusion Middleware」「Oracle Exalogic Elastic Cloud」「Oracle Exalytics In-Memory Machine」に対応した運用管理機能を一元的に提供し、システムのライフサイクルを通した運用管理コストの削減を支援するという。

 主な強化項目としては、Oracle Database 12cへの対応が挙げられる。Oracle Database 12cのマルチテナントアーキテクチャを構成する「コンテナ・データベース」および「プラガブル・データベース」に対応することで、データベースの統合、移行、クローニングなどの作業負荷を軽減する。また、複数のプラガブル・データベースの稼働状況や構成情報を一元的に監視、管理することが可能となった。

 また、Oracle Exadata Database Machineの外部ストレージ機能「Oracle Exadata Storage Expansion」も含めたマルチ・ラック管理が可能になったほか、Oracle Exalogic Elastic CloudとOracle Exalytics In-Memory Machineへの対応では、従来のソフトウェア部分に加え、ハードウェアまでも包括的に管理できるようになった。「Oracle SuperCluster」も管理対象に追加されている。

 さらに、クラウド環境のシステムライフサイクルにおける各工程で発生する作業の自動化、効率化を実現する機能を強化。システム移行の際にCPUやメモリなどのハードウェアリソースにかかる負荷をシミュレーションする機能の「Consolidation Planner」が、Oracle Exalogic Elastic Cloudも対応した。既存システムのクラウド環境への統合計画の立案が円滑に実行可能となっている。

 データベース基盤の移行に必要なテストを実行する機能「Consolidated Database Replay」も拡充し、複数データベースの統合を行った場合のシステムや、アプリケーションへの負荷を事前にテストすることが可能になった。クラウド環境の運用管理として必須となるシステムの利用量に対する課金体系の設定方法が多様化かつ自動化され、運用管理者の利便性を向上するという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ