市民公開PCと業務サーバを仮想化 千葉県印西市導入事例

千葉県印西市は、市内17施設で利用する公開PCと庁内PCの仮想デスクトップ化、市役所の業務システムの仮想化を実施した。

» 2013年10月07日 19時04分 公開
[ITmedia]

 千葉県印西市は、市民向けの公開PCの仮想化プロジェクトと市役所の業務サーバ仮想化プロジェクトの仮想化基盤として「VMware vSphere」と「VMware Horizon View」、ネットワークストレージ「EMC VNX」、重複排除バックアップストレージ「EMC Data Domain」を採用し、本格稼働を開始した。ネットワールドが10月7日に発表した。

 印西市では、市内17カ所の施設に20台のPCを配置し市民に公開しているが、これらの経年劣化が進み、保守対応の回数も増えてきたことから、VDI(仮想デスクトップ)への移行を決断した。また、印西市の庁内では業務サーバ台数が年々増加し、約40台が稼働していたが、設置スペースの問題やハードウェアの定期更新等の問題を解決するために、VDIインフラの導入と併せて、サーバ仮想化にも着手した。さらに、自治体においても大規模自然災害などへの対応が大きな課題であることから、デスクトップ/サーバ仮想化を機に、従来のテープベースからディスクベースにバックアップ体制を切り替え、データ保全とBCP対策を強化した。

システムの概要イメージ システムの概要イメージ

 PCの仮想化プロジェクトでは、市民向けに公開しているPCと庁内のPC合計30台をVDIに移行した。従来の物理PCと比較しても性能面での不満はまったくないことが実証されたことから、Windows XPのサポート期限切れに合せて、庁内クライアントの一部のVDI環境へ移行を検討している。EMC VNXは、スケーラビリティが高く段階的に拡張可能なこと、予想を超える負荷が集中した場合にも高性能を維持できる機能などが高く評価されたという。

 サーバの仮想化においては、約40台の物理サーバを集約することで、サーバルームの省スペース化や運用効率化を図ることに成功した。バックアップにおいてはEMC Data Domainの採用により、従来のテープバックアップからD2D(Disk to Disk)バックアップへ移行したことで、日々の煩雑なオペレーションが不要となりコスト削減を実現している。

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