New York Timesのオンライン版、更新システムを含む大幅刷新

大手新聞のオンライン化の先駆者的存在であるNew York Timesが数年ぶりに大幅にリニューアルした。

» 2014年01月09日 15時50分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米New York Timesは1月8日(現地時間)、オンライン版を大幅にリニューアルした。

 デスクトップとモバイル(スマートフォンやタブレット)の両方でのユーザー体験の向上を目的としており、読み込み速度やタッチ操作機能、動画・写真・テキストの統合などを改善した。

 nyt 1 2012年(上)と2014年(下)のトップページ

 トップページ左端にあったメニューを左上の「三」アイコン内に収めることで画面を広く使ったり、1本の記事をスクロールだけで(改ページせずに)読めるようにしたり、記事のコメントを記事末に配置するのではなく、コメントアイコンをクリックすることで記事の右側に表示するなどの多数の工夫がこらされた。

 nyt 2 コメントアイコンをクリックすると記事の右側にコメントが表示される

 また、「native advertising」と名付けられた広告記事が掲載されるようになった。広告記事についてはリニューアル前から社内でも懸念を呼んでいたが、編集記事と明確に区別できるようにしてあるという。

 今回のリニューアルは2006年の刷新以来の大規模なもので、デザインだけでなく、デジタルプラットフォームを根底から書き換えたという。これまではコンテンツのほとんどがデータセンターのHDD内にある静的なHTMLファイルだったので柔軟な更新が難しかったが、独自のJavaScriptエンジンを開発することで動的な編集を可能にした。また、レンダリングエンジンやサーバ側のキャッシングシステムも再構築したという。

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