Facebook、故人の「追悼アカウント」の公開設定を生前のままに

これまで亡くなったユーザーのアカウントを「追悼アカウント」に変更すると、友達以外からはプロフィールや投稿が見えなくなっていたが、今後は生前の設定通りに表示される。

» 2014年02月23日 07時48分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Facebookは2月21日(現地時間)、亡くなったユーザーのアカウントである「追悼アカウント」の公開設定を生前のままにすると発表した。

 追悼アカウントとは、2009年10月に開始した、亡くなったユーザーのアカウントを保存するサービス。親族や友人が必要な情報を添えて申請し、条件を満たせばFacebookがアカウントを追悼アカウントに変更する。

 memorial 追悼アカウントのリクエストフォーム

 従来は追悼アカウントになると生前の設定がどうであれ、プロフィールや過去の投稿が友達以外には表示されなくなり、検索できないよう公開設定が変更された。これが、生前の設定のままになる。つまり、プロフィールが「公開」だったユーザーのプロフィールは引き続き誰でも見ることができ、名前を検索すれば表示される。

 誕生日のお知らせや「知り合いかも?」には今後も表示されない。

 また、追悼アカウントの「過去の出来事(ルックバック)」をリクエストし、動画を受け取ることができるようになった。

 ルックバックは、Facebookが10周年を記念して提供する、ユーザーのFacebookへの参加から今日までを1分動画にまとめるサービス。本来は自分のアカウントの動画しか作れないが、条件を満たせば追悼アカウントの動画のリンクを受け取れる(Facebookのプライバシー規約により再配布はできない)。

 これは、2012年に自殺した息子のアカウントのルックバックを制作したいというジョン・バーリン氏からの強い要望によって実現した。同氏が息子のルックバック制作を訴える動画を投稿し、これを見た第三者が「ジェス・バーリンのパパを助けよう」というFacebookページを立ち上げて「いいね!」を2万8000件以上獲得したことを受けてFacebookが実現に動いた。

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