Google、ディスプレイ広告の56%以上が表示すらされないという調査結果

オンライン広告効果の評価がServed ImpressonからViewable Impressionにシフトする中、Googleがディスプレイ広告のViewable Impressionに関する調査結果を報告した。掲載広告の56%以上がViewable Impressionになっていなかった。

» 2014年12月08日 07時32分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 ディスプレイ広告のインプレッションの56.1%は画面上に表示されない──。米Googleは12月6日(現地時間)、このような調査結果を発表した。

 画面上に表示されないというのは、「Viewable Impression」になっていないという意味だ。

 Viewable Impressionとは、視聴率調査の監視などを行っている非営利団体Media Rating Council(MRC)と 米ネット広告団体Interactive Advertising Bureau(IAB)による定義で、「広告の50%以上の面積が画面に1秒以上露出」するインプレッションを意味する。GoogleはViewable Impressionを持つ広告を「Active View」広告と呼ぶ。

 この調査は、DoubleClickとGoogle Display Networkのディスプレイ広告(デスクトップおよびモバイル)の、2014年7月と10月のデータに基づくもので、アプリ内広告と動画広告は含まれない。

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 調査の結果、以下のようなことが分かったという。

  • 全インプレッションの56.1%はViewable Impressionになっていない
  • Viewable Impressionが最も多いページの位置はファーストビュー(スクロールせずに表示できる部分。米国では「above the fold」と呼ぶ)の右下(右上ではなく)
  • 縦長(バーティカル)広告の方が横長(ホリゾンタル)よりViewable。例えばポピュラーな300×250(横×縦)サイズは41.0%のところ、120×240の縦長バナーは55.6%だった(下図1参照)
  • 掲載するWebサイトのジャンルによっても異なる(下図2参照)
 ad 2 広告サイズ別Viewable Impression率(図1、資料:Google)
 ad 3 Webサイトのジャンル別Viewable Impression率(図2、資料:Google)

 Googleは、広告業界の関心がServed Impression(広告が掲載されたかどうか)からViewable Impressionにシフトしつつあることを受け、広告主に効果的な出広の参考になる情報を提供する目的でこの調査を行ったという。

 同社はWebパブリッシャーに対しては、効果的な広告のサイズとスペースを提供するようアドバイスしている。

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