Lenovo、迷惑プリインストールソフトの一掃を宣言

Lenovoは「よりクリーンで安全なPCの提供におけるリーダーになる」と宣言。プリインストールアプリケーションの量を大幅に削減し、全ソフトウェアについての情報を公開すると表明した。

» 2015年02月28日 12時05分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 Lenovoのコンシューマー向けノートPCにプリインストールされていたソフトウェア「SuperFish」に深刻な脆弱性が発覚した問題を受け、Lenovoは2月27日、より安全なPCを目指して、プリインストールアプリケーションの大幅な削減に着手すると発表した。

 Superfishを巡っては、「Komodia Redirector SDK」に起因する重大な脆弱性のために、暗号化されたWebブラウザのHTTPS通信を攻撃者に傍受されたり、Webサイトを偽装されたりする危険があることが分かり、Lenovoも「ユーザーなどに不安と苛立ちを生じさせた」と認めている。

 事態を受けて同社はSuperfishを自動的に削除できるツールの提供を開始したほか、影響を受けたユーザーがセキュリティサービスの「McAfee LiveSafe」を半年間無料で利用できるようにすると発表した。詳細については7日以内に同社サイトで告知する。

 さらに今後は「よりクリーンで安全なPCの提供におけるリーダーになる」と宣言した。

安全なPCの提供に努めると宣言したLenovo

 具体的には直ちにプリインストールソフトウェアの削減に着手し、Windows 10搭載製品が発売されるまでには、OSと関連ソフトウェア、ハードウェアを機能させるためのソフトウェア、セキュリティソフトウェア、Lenovoアプリケーションのみを標準とする方針。

 「これにより、業界で『アドウェア』『ブロートウェア』と呼ばれているものは一掃できるはず」とLenovoは説明する。ただし、「一部の国ではユーザーが習慣的に期待する特定のアプリケーションも含める」という。

 さらに、PCにプリインストールする全ソフトウェアについての情報を掲載し、それぞれのアプリケーションが何をするものなのか明確に説明するとした。「今回の行動は出発点と受け止めている。こうした手順によってわれわれの技術はより良く、より安全でセキュアになる」と強調している。

 メーカー各社がPCにプリインストールしている各種お試し版などのソフトウェアは「クラップ(ごみ)ウェア」とも呼ばれ、米電子フロンティア財団(EFF)は「コンピュータにプリインストールされてくるソフトウェアは信用できない」と断言していた。

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