「Google Chrome 42」安定版リリース プッシュ通知機能追加と45件の脆弱性対処

Googleが、Webブラウザ「Chrome」のバージョン42をWindows、Mac、Linux向けに公開した。一般向けの新機能としてはページを閉じても送られてくるプッシュ通知機能(無効化できる)が加わった。

» 2015年04月15日 07時38分 公開

 米Googleは4月14日(現地時間)、Webブラウザ安定版の最新バージョンとなる「Chrome 42」(バージョン42.0.2311.90)をWindows、Mac、Linux向けに公開した。

 このアップデートで追加された主な新機能はプッシュ通知。Webサイトのオーナーは、「Push API」と「Notifications API」を使ってChromeのユーザーにプッシュ通知を送ることができるようになった。

 例えばオークションサイトで入札した商品の動向などが、そのサイトのページを閉じていても届くようになる。

 chrome 1 プッシュ通知の例

 こうしたプッシュ通知は、通知カードにある「SITE SETTINGS」ボタンをクリックして開く設定画面でオフにできる。

 セキュリティ問題は計45件が修正された。社外の研究者から情報が寄せられた脆弱性のうち、「HTML解析におけるクロスオリジンバイパス」の発見者には7500ドルの賞金が贈呈されている。

 ほかにも「IPCにおける解放後使用」「Skiaにおける領域外書き込み」「V8における型の取り違え」などの脆弱性が危険度「高」と評価され、発見者に500〜4000ドルの賞金が贈られた。

 また、Adobe Systemsも同日、Flash Playerの脆弱性を修正する更新版を公開しており、Chrome 42に更新すればFlash Playerも自動的に最新版の17.0.0.169に更新される。

 なお、Googleの3月の発表によると、Android 4.0(Ice Cream Sandwich=ICS)のサポートは今回のChrome 42をもって打ち切る方針。Chrome 42以降もICSでChromeを使い続けることはできるが、更新版は入手できなくなる。

 リリースノートの新規項目リストには、プッシュ通知機能の追加と安定性およびパフォーマンスの向上に加えて「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」も列記されているが、これはバージョンが古典的SF「銀河ヒッチハイク・ガイド」の愛読者にとって特別な数字である「42」になったことを示しているだけだ。

 chrome 2 Google検索での「answer to life, the universe and everything」の検索結果も「42」

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ