米調査会社Flurryによると、米消費者のモバイルアプリの1日当たりの平均使用時間は198分で、テレビ視聴時間の168分を超えた。モバイルアプリの内訳では、YouTubeなどのエンターテインメントアプリがゲームを超えた。
米国の消費者がモバイルアプリに費やす時間が初めてテレビ視聴時間を超えた──。米Yahoo!傘下の調査会社Flurryは9月10日(現地時間)、このような調査結果を発表した。
同社の調査によると、2015年第2四半期(4〜6月)における米国の消費者の1日当たりのテレビ視聴時間は平均168分で、これは2013年、2014年の同四半期と変わらない。
これに対し、モバイルアプリに費やす時間は着実に伸びており、今年初めてテレビ視聴時間を超える198時間になった。
198時間には端末のWebブラウザの閲覧時間は含まれていない。Webブラウザでの閲覧時間はわずか22分だった。
テレビの視聴時間が減ったわけではないので、テレビを見ながらモバイルアプリを使う(番組についてツイートするなど)場合も多いとみられるが、モバイルアプリの使用時間の内訳では、YouTubeやHuluなどのエンターテインメント関連アプリの視聴時間が前年同期より240%増加しており、モバイル端末でコンテンツを視聴するユーザーが増加していることを示している。
Flurryはさらに、モバイルアプリによる売上高ランキングの上位にNetflix、Hulu、HBO Now、Spotify、Pandoraなどのコンテンツアプリが台頭してきたことは、モバイルユーザーがコンテンツに対価を支払うことに慣れてきたことを示すとしている。
Flurryは、Appleが9日に発表した「新しいApple TV」で専用アプリストアを開設することに触れ、「米消費者はテレビ画面で(CATVの)十数チャンネルではなく、(Apple TVで)ゲームやエンターテインメントなどの数千のアプリを楽しむ」ことになり、「CATV局はアプリの海に紛れ込んでしまう」とし、これはAppleが進めているとうわさの新ストリーミングサービスに関するCATV各局との交渉を有利にするだろうと指摘した。
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