SAP HANAの更新版公開、地理情報の活用に広がり

サービスパック最新版では多様な分析環境への対応と障害耐性が強化された。

» 2015年12月10日 12時50分 公開
[ITmedia]

 SAP ジャパンは12月10日、インメモリ型プラットフォーム「SAP HANA」のサービスパック最新版「SAP HANA SPS 11」を公開した。

 SAP HANA SPS11ではテキスト分析とセンチメント分析機能が拡張され、例えば、ソーシャルネットワークなどの膨大なテキストの文脈から関係性を識別する分析を行うような場合に、必要なタイミングでアプリケーションからAPI経由でテキスト分析を呼び出せるようになった。

SAP HANA SPS 11のユーザーインタフェース

 また、地理空間情報機能では地理空間情報データのパーティショニングとクラスタリングに対応。位置情報などを利用した分析が強化された。例えば、ピンポイントの緯度・経度情報を用いて特定の住所情報を取得でき、災害の影響の分析などが迅速に行える。サードパーティ製の地理空間情報アプリケーションとも容易にデータ交換ができ、同社はEsri ArcGISと連携してSAP HANAを利用したGISプラットフォームを展開していくことも発表している。

 また、SPS11ではWebサーバのアーキテクチャを一新し、データベースサービスとは独立してシステムのスケールアップなどが可能になった。高可用性機能と対障害性機能も強化。障害発生時におけるプライマリデータベースからスタンバイデータベースへのリアルタイムな切り替えや、データベースがダウンした時のログとパラメータの分析が可能になった。

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