米ニュースメディアのQuartz Mediaが、テキストメッセージング形式のニュースアプリをiPhone向けに公開した。会話することでオリジナルの記事に飛ばずにニュースのポイントをつかめるよう工夫されている。
米ビジネスメディアのQuartz Mediaは2月11日(現地時間)、iPhone版ニュースアプリ「Quartz・News in a whole new way」を米AppleのApp Storeで公開した。日本語には対応していないが、日本でもダウンロードできる。メッセージング形式でニュースを読めるのが特徴だ。
起動すると、メッセンジャーアプリのような画面になり、まず「こんにちは。新しいアプリをお試しいただき、ありがとうございます。このアプリは、テキストメッセージのような形式で、ニュースに関する会話ができるアプリです。私達がメッセージをお送りし、あなたはそれに(用意されたメッセージで)答えます」という説明が表示される。これに「こんなふうに?」と答えると、説明が続く(下左図)。
アプリを開くたびに、その時点で話題になっている世界中のニュースの概要がメッセージングで表示される。興味のあるニュースはフキダシをタップするとアプリ内でオリジナルのニュースサイトのページが開き、読み終わって左上の「完了」をタップすると会話画面に戻れる。
あるいは、「もっと詳しく」や「なんでそうなるの?」という選択肢をタップすると、その反応に対応したテキストが表示される。
下の中央と右の画面は、重力波についてのニュースについてのフキダシに「なんで(初観測までに)それほど時間がかかったの?」という質問をしたところ、さらに詳しい解説が表示され、その説明に対して「重力波は音がするの?」というさらなる質問を投げ掛けたところだ(質問は用意されたもの)。
こうした“会話”は2〜3回続き、画像やGIFアニメが表示されることもある。会話していくだけで、オリジナルのニュースページを開かなくてもニュースのポイントがつかめるようになっている。
興味のないニュースを提示されたら、「他に何かないの?」をタップすれば、次のニュースが表示される。
アカウントを登録せずに使えるので、ユーザーごとにパーソナライズしているわけではないようだ。Quartzによると、この対話はボットではなく、人間が書いているという(脚本を用意しているという意味だろう)。Quartz Mediaの世界中のライターと編集者がこのアプリにかかわっている。
同アプリはApple Watchにも対応しており、ウォッチフェイスにリアルタイムの米国市場の状態を示す絵文字を表示したり(下左図)、市況に関する“俳句”(短いメッセージ)を表示したり(下右図)する。
アプリは無料で、広告が表示される。立ち上げ段階では独BMWのMINIがスポンサーになっている。
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