新たに作られたIIJセキュリティオペレーションセンターは、最大約40人が監視業務を行える、最先端のフロアだ。入室には生体認証を含む複数のロックを通る必要がある。メインとなるビッグデータ解析ルームでは、座れば集中でき、立てばコミュケーションが容易にできるような配置にしており、コミュニケーションのやりやすさを重視した。フロアには12面の大型ディスプレイが設置されており、通信のトラフィック傾向や攻撃の動向が映し出されている。「ここで表示される“示唆”をアナリストが読み取り、分析がスタートする」(斎藤氏)
さらに奥には「セキュリティラボ」が設置されている。ここはさらに厳重な入退室管理が行われており、電子錠がついた金庫が並ぶ。実はこの金庫は、セキュリティインシデントにおいてハードディスクや電子機器に残る情報を収集、解析し「証拠」として保全する、デジタルフォレンジックを行うための部屋だ。
取材時はまだ本格稼働していなかったものの、既にIIJアナリストからは好評だという。アナリストの提案により、この部屋はハイセキュリティな上に、よりきれいに使うために「土足厳禁」になったというエピソードもあるそうだ。
IIJセキュリティオペレーションセンターは一般には公開されていないが、今後はインターン活動や会社案内でも活用される可能性があるという。ネットワークの安全を守る「頭脳」として、クラウドの向こうにあるのもやはり「人の力」であることを再認識させる施設だ。
IIJがセキュリティ事業で新ブランド、1Tbps級のDDoS攻撃にも対応
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脅威の予測に人工知能 IIJがセキュリティソリューション開発へ
今のままでは使いものにならない―― IoTの課題とIIJの取り組みCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.