NTTコムと日本マイクロソフト、ハイブリッドクラウドサービスの展開で協業

NTTコミュニケーションズと日本マイクロソフトは、両社のクラウドサービスを組み合わせたエンタープライズ向けハイブリッドクラウド基盤の開発・展開で協業。エンタープライズおよび中小企業向けのソリューションで、市場変化に対応する柔軟・迅速な事業展開を支援する。

» 2017年03月27日 10時10分 公開
[ITmedia]

 NTTコミュニケーションズ(以下NTT Com)と日本マイクロソフトは3月24日、企業向けのハイブリッドクラウド基盤の共同開発・営業連携のため、2017年4月から協業を開始すると発表した。

 日本マイクロソフトが提供するクラウドサービス「Microsoft Azure」と、NTT Comが提供するクラウドサービス「Enterprise Cloud」をシームレスに統合したハイブリッドクラウドサービスを共同開発し、エンタープライズ企業向けに展開する。

 具体的には、4月から、NTT Comが「Azure Site Recovery」「Azure Backup」「Azure Virtual Machines」「Azure Storage」をEnterprise Cloudのオプションとして提供。NTT Comが提供する管理ポータル「CMP(Cloud Management Platform)」によるハイブリッドクラウド環境の一元管理、契約からサポートまで、一元窓口対応が可能となり、ERPなどミッションクリティカルなシステムにおけるDR環境構築やバックアップを柔軟・迅速に実現するという。

 今後は、AIを活用したビッグデータの分析機能といったMicrosoft AzureのPaaSを順次Enterprise Cloudのオプションとして加えていく。またハイブリッドクラウド環境自体の利便性・信頼性向上に向けて、SDx技術を活用し、高速・高品質な相互接続環境をオンデマンドで提供できるよう両社で取り組むとしている。

 さらに2017年4月1日から、NTT Comの企業向けICT基盤運用管理サービス「Global Management One」の対象サービスにMicrosoft Azure(IaaS)を追加。複雑になりがちな日々の運用業務やサイトリカバリーの定期リハーサルなどのBCP対策までをトータルにアウトソースすることで、運用負荷軽減を含むTCO削減が可能になるという。

 加えて、従来「Global Management One」が対象としているOS、データベース、ストレージ、ファイアウォール、ロードバランサー、ネットワークなどを含む他のICT基盤も運用アウトソースの対象にすることで、ICT基盤全体のグローバル統一の仕様・品質での運用・管理を実現するとのこと。

 また、中堅・中小企業向けには、「Microsoft Office 365」とNTT Comが提供する各種ネットワークおよびアプリケーションサービスを連携させ、働き方改革の推進を支援するソリューションを提供。契約・サポートなどを一元化したシームレスなソリューションとすることで、クラウドシフト、テレワーク、コラボレーションの活性化を実現するなど、企業、組織、社員の生産性を高めるソリューションを展開する。

Photo ハイブリッドクラウド基盤イメージ

 協業について両社は、グローバルに展開するネットワークデータセンターを含むクラウド基盤やクラウドベースのアプリケーションサービスといった双方の強みを生かし、サービス開発、販売促進、人材育成などにおける連携を進め、市場変化に迅速に対応する先進的なソリューションを展開することで、企業のICT環境の最適化、経営改革(デジタルトランスフォーメーション)に貢献していくとしている。

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