ラックは、アカマイ・テクノロジーズと連携し、セキュリティ監視の能力をさらに強化している。今回の講演では、ラックのITプロフェッショナル統括本部 サイバーセキュリティ事業部 JSOCクラウドウェブセキュリティグループ グループリーダーの鷲尾浩之氏が、その概要を説明した。
セキュリティ関連のサービスで30年もの歴史があるラックは、「JSOC(Japan Security Operation Center)」の他にも、インシデントの対応支援を行う「サイバー救急センター」やセキュリティ関連の研究を行う「サイバー・グリッド・ジャパン」などの機関を持っている。
一方のアカマイは、インターネット上で23万台ものエッジサーバを展開することで知られる。このサーバはWAF、DDoS防御、レートコントロールなどのセキュリティ機能を持ち、データキャッシュの機能も提供している。
今回、両社が協業することで、アカマイのWAFが検出したアラートをJSOCで稼働するセキュリティの監視・運用支援システムである「LAC Falcon」で処理できるようになった。これにより、JSOCのMSS機能が一層強化されることになる。ラックでは、これを「MSS for Akamai」と呼ぶ。
登壇した鷲尾氏は、MSS for AkamaiによってJSOCのインシデント検出能力がより高精度になると説明する。JSOCのインシデント通知は、システムが収集したものをアナリストが分析することで行われ、顧客に対しての無用な通知が避けられる。アカマイとの連携によって、アナリストが分析する前段階でインシデントの検出精度が高められることになる。
鷲尾氏はMSS for Akamaiによって「たとえ1件の攻撃でも、対応が必要であれば連絡がくるので安心」というメリットを挙げて講演を終えた。
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