「会社のPCを使って公衆無線LANにつなぐなんてあり得ないだろ!!」ってみんなが怒るけど、ほんとにそんなにあぶないの?
「会社のPCを使って公衆無線LANにつなぐなんてあり得ないだろ!!」
「そ、そうっすね」
今週は以上。ありがとうございました。
……そうもいかないので、もうちょっと頑張って字数を稼いでみたいと思います。確かに、公衆無線LANは企業内ネットワークと比べると、セキュリティ上の脅威にさらされやすく、企業のセキュリティ担当者から見れば「できればつないでほしくないなぁ」というのが本音でしょう。
でも今回は、あえてこう提言したいと思います。
「公衆無線LAN、使い方次第ではビジネスでもアリなんじゃない?」
そもそも、やっぱり便利なんですよね、公衆無線LAN。出先でちょっとネットにつないでひと仕事できるから、わざわざ会社に戻る手間が省けるし、最近あちこちで話題になっている「働き方改革」を進める上でもかなり使えそう。
特に最近では、2020年の東京五輪に向けたインバウンド対策なのか、都内のカフェやファストフード店でかなり使えるようになってきました。そういえば、ここ1年ぐらいの間で、カフェでノートPCを広げて仕事をしているビジネスパーソン、かなり増えてきたような気がしませんか?
常時SSLのサイトが増えてきたことも大きいですね。公衆無線LANで何が怖いって、やっぱり通信が平文だったり、パスワードが固定だったりしたときの盗聴リスクなんですけど、常時SSL化されているサイトだったら全ての通信内容がはじめから暗号化されているからそういう心配もないし。もちろん、まだまだ常時SSL化されてないサイトも多いけれど、そういうところへのアクセスはクラウドベースのWebフィルタリングソフトとかでシャットアウトしちゃえばいい話だし。
もし常時SSL化されているサイトとそうじゃないサイトの切り分けが面倒なら、いっそのこと強制的に社内ネットワークにVPN接続させる仕組みを入れちゃえばいいわけだし。たぶん今、公衆無線LANの利用を許可している企業の多くは、そういう仕組みを入れているんじゃないかなぁと。
導入や運用にお金や手間は掛かるけれど、これから2020年に向けてますます公衆無線LANのインフラは整備されてくだろうし、サイトの常時SSL化は進むだろうし、働き方改革はますます喫緊の課題になっていくだろうし……そう考えると、公衆無線LANのビジネス利用、必要以上に怖がったり悪者扱いしたりする必要ないと思うんですけどねえ。
「いや、そもそも、会社のPCを社外に持ち出すなんてあり得ないだろ!!」
「ああ、そ、そうっすね(そこからかい!)」
このとっても根が深い「PCの社外持ち出し問題」については、また回をあらためて。
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